今人気を集めているホームステージングですが、言葉は聞いたことがあっても、どういうものなのか詳しく分からないという方もいらっしゃるかと思います。
ここでは、まずホームステージングについて解説します。
◎ホームステージングとはどういうものか?
不動産売買において、内覧したとき室内に何もない部屋と、家具や小物が置いてある場合、購入希望者はどちらを買いたいと思うでしょうか。
室内に何もなければ部屋の広さや収納内部まで隅々まで確認できるものの、購入者自身、これからの生活イメージはしづらいということもあります。
一方で家具や小物、生活用品などがある状態ならば、実際に住んだときの様子や生活動線のイメージがしやすいのです。
そのメリットを備えたものがホームステージングという手法で、家具や家電を配置し、壁紙を張り替えるなど室内をコーディネートして早期・高額売却を目指す販売方法です。
日本ではあまり馴染みのない売却方法ですが、アメリカでは1970年代から始まった販売の方法で、多くの実績があり効果が期待できます。
◎ホームステージングでは具体的に何をするの?
ホームステージングとは家の中をコーディネートして売却活動することですが、具体的に何をするのでしょうか。
ホームステージングの目的は、中古住宅をできるだけ時間をかけず、より高値で売却することです。
そのために室内に家具や小物を設置、場合によっては壁紙を張り替え、家をモデルルームのようにコーディネートします。
ハウスクリーニングをおこなったあとに、部分的な補修やリフォーム作業などを進めます。
誰がどのような生活をするのかターゲットを設定し、それに合わせた家具や小物を設置していきます。
また、居住中の場合にもホームステージングを実施することは可能であるため、既存の家具を利用して今あるものをいかによく見せるかを検討します。
1.販売期間が短くなる
ホームステージングすることで売却期間が短くなった実績も多いため、早期売却を目指すのならば取り組む価値はあるといえるでしょう。
空き家ならば室内の殺風景さが和らぎ、家具を配置することでこれからの生活のイメージを与えられます。
また、内覧に来た方は家に入ってから6秒で購入するか、購入しないかを決定すると言われているので、第一印象をよくすることで、購入意思を高められることが期待できます。
2.高く売れるようになる
不動産売却では最初に価格設定し、売れなければ価格を徐々に引き下げます。
ホームステージングの考え方では、最初は何もせず売却活動をしても売れない場合にはホームステージングに取り組んで、販売活動を促進するという方法を取ります。
もし50万円をホームステージングに投資して売却することができるならば、100万円値引きするより高く売却できると言えます。
3.生活感を抑えるメリットがある
居住しながら不動産売却するならば、どうしても生活感がでてしまうものです。
生活感や使用感が出すぎていると、いくら良い物件でもこれからの生活のイメージがしづらいために、購買意欲が減少すると言われています。
ホームステージングでは部屋の片付けやクリーニングをしたうえで、適切な収納や整理整頓をしたあとに、インテリアの小物などを配置して家をコーディネートします。
その結果、室内が整った状態で部屋を見てもらえるため、買主の購入意欲を高める効果が期待できます。
1.DIYして自分でホームステージングに取り組む
売却する物件が空き家ならば自分でハウスクリーニングや補修に取り組み、家具や小物などの選定から配置まですべておこなう必要があります。
その場合、どの程度の家具をいくつ購入するのかにもよりますが、家具費用を除けば数万円から10万円程度あれば十分に補修できるでしょう。
しかしながら、自分で補修できる範囲には限度があります。
コンセントの移動や照明器具の交換には工事資格が必要ですし、壁紙の張替えなどには技術が必要です。
もし、それぞれの工事業者に依頼するのであれば、ハウスクリーニングを含めて補修だけでも50万円程度は必要でしょう。
写真撮影が必要ならばカメラや撮影機材も必要ですし、照明器具も用意しないと良い写真が撮れないこともあります。
2.ホームステージング業者に依頼する
業者に依頼するならば費用は15万円から30万円程度が相場です。
そのときの家具はレンタルをすることができるので、家具を購入すうよりかは費用を抑えられるでしょう。
軽めにコーディネートする場合や、モデルルームのように手の凝ったホームステージングを演出する場合などプランによって費用が変わるので、その都度見積もりを依頼しましょう。
写真撮影は業者のカメラマンがおこなってくれるので、それらの準備する手間も減らせます。
家具を借りるプランもあれば家具を買い取るプランもあります。
その家具は家具付きで販売することや、転居先にて自分で利用することも可能なので、家の売却とともに家具を買い替えようと検討しているのならばおすすめの方法といえます。
3.VRのホームステージングを依頼する
写真や間取りを利用し、VR内で家具を設置してホームステージングすることも可能です。
家の設計図面があれば可能で、費用相場は1画面あたり5万円程度と多少高額になります。
しかし、居住しながらと空き家どちらでも実施することが可能で、インテリアパターンも容易に画面上で入れ替えをすることができます。
このようなソフトを利用している設計事務所もあり、3D化して家具を配置するのであれば、簡単に理想の住まいを実現することができるでしょう。
もし、居住しながら不動産売却をする際は、ぜひVRのホームステージングを検討してみてはいかがでしょうか。
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