◎不動産の売却活動で実施するオープンハウスとは、売却したいマイホームを自由に内覧できるようにした住宅の見学会のようなイベントです。
一戸建ではオープンハウス、マンションではオープンルームと呼び分けますが、実施内容は同じです。
住宅の見学に予約の必要な内見とは違い、オープンハウスでは予約の必要もなく、来場者が好きなタイミングで好きなだけ物件の内部を見学することができます。
出来るだけ沢山の来場者に来てもらいたいので、オープンハウスの実施日は土・日・祝日 に設定することが多いです。
ですが出来るだけ早く売却したい、物件を売りに出していることを周知したいということであれば、平日に実施をしても問題ありません。
注意点としては、オープンハウスの実施日はドアや窓を解放して人が入ってきやすくするため、常に案内役として不動産会社の社員や売主が待機している必要があります。
常に案内役として不動産関係の社員や売主が待機している必要があります。
来場者がその場で申込みを入れるといったようなことも、オープンハウスでは起こりえるからです。
オープンハウスの実施は、不動産会社がポータルサイトや自社ホームページでの告知、チラシなどで宣伝活動をおこないます。
そのためオープンハウス当日は、たくさんの来場者が期待できます。
◎不動産の売却活動で実施するオープンハウスの事前準備
不動産の売却活動でオープンハウスを実施するためには、事前に準備をする必要があります。
オープンハウスの実施前には、徹底的に清掃をします。
特に女性の来場者は水回りを念入りに見学するため、お風呂、キッチン、トイレなどは特に丁寧に清掃しましょう。
場合によっては、プロのハウスクリーニング業者に依頼をして掃除してもらうのもよいでしょう。
水回りの汚れやカビが生えていると不潔な印象を持たれてしまい、購入を敬遠されてしまいます。
また、室内の臭いなどにも注意しましょう。
特に室内でタバコを吸っている場合は、専門業者に依頼して消臭してもらうのもおすすめです。
オープンハウスでは、清潔感をアピールすることが重要です。
そしてオープンハウスの実施日は、出来るだけ晴れの日を狙って設定しましょう。
晴れの日と雨の日では、来場者の数が大きく変わるからです。
1週間前くらいから、天気予報をこまめにチェックするようにしましょう。
1.不動産を早期に売却できる可能性が高まる
1つ目のメリットは、不動産を早期に売却できる可能性が高まることです。
中古住宅の購入では、買主は不動産会社に案内されて複数物件を内覧するのが一般的です。
実際に物件を内覧してみないと、経年劣化の状況や破損個所や不具合箇所の有無が分からないからです。
そのためネットのポータルサイトやチラシで情報を仕入れたあと、不動産会社に内覧の日程調整を依頼します。
内覧の場合は、買主と売主の日程の調整をおこなう必要があり、同時に複数物件を内覧することから、日程調整の手間がかかります。
他の買主とバッティングしないように、時間を調整する必要もあるでしょう。
その点、オープンハウスの場合は日程の調整が必要ありません。
また複数の買主が、同時に見学していても問題ありません。
そのため買主はより早く物件を見学して検討してもらうことができるので、早期売却の可能性が高くなります。
すぐに申込みがもらえて成約率が向上する可能性がある
オープンハウスでは、来場した買主が物件を気に入り、その場で担当者と話して購入の申込み書を記載するということも少なくありません。
なぜならオープンハウスの現場では、来場者が複数いて同時に見学をおこなうこともあり、見学者同士で競争意識が働くからです。
不動産は、同じものが1つとしてありません。
今見学している物件が売れてしまったら、それっきりです。
そのため他の見学者の動向が気になり、我先にと申込み書を出す方が現れ、成約率の向上が見込めます。
成約率の向上が見込めることは、オープンハウスの大きなメリットでしょう。
2.希望価格で売却しやすい
オープンハウス実施による不動産売却のメリットとして、希望価格で売却しやすくなることがあります。
通常の不動産売却活動では売却期間が長引くと、購入希望の方がいつあらわれるのか分からないという不安があります。
そのため値下げ交渉に応じてしまう可能性が高くなります。
ですがオープンハウスを実施するとより多くの来場者が期待できるため、売主も強気で価格交渉に応じやすくなります。
また購入希望者が増える可能性が高まるため、希望価格で申込みが入る可能性も高くなります。
◎不動産会社がオープンハウスに消極的なこともある
売主にとってメリットの大きいオープンハウスの実施ですが、不動産会社のなかには売却活動にオープンハウスを取り入れたくない会社もあります。
なぜならオープンハウス実施のための人件費や広告費は、不動産会社の負担となるからです。
オープンハウスを実施したからといって確実に売却ができるとは限りません。
また、オープンハウスの実施は土日祝日なことが多く、不動産会社の影響活動が忙しい日と被ります。
そのため現場に社員を常駐させなければならないことは、不動産会社にとって負担が大きいものです。
そのため、売却活動を依頼する不動産会社を選ぶときは、オープンハウスの実施に積極的かどうかを判断材料の1つとするのも良いでしょう。
◎家の中を誰にでも知られることになる
ドアや窓を解放して自由に出入り出来るのがオープンハウスなので、家の中を誰にでも自由に知られるリスクがあることは知っておく必要があります。
写真撮影や動画撮影も簡単におこなえることから、見学者の中には撮影をおこなう方もいるでしょう。
また買う気のない近所の方がやってきて、家の中だけ見られていくということもあります。
そのためご近所の方に、家の中を見られることになるリスクも承知しておかなければなりません。
写真や動画撮影に抵抗がある場合は、禁止事項などを決めておきましょう。
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